好きな人を作ること、好きなものを作ること

「夢よりも現実を見なさい」
そう教えられてきた世代だから、誰かに対して「夢を持ちなさい」とは言えない。

就職して、毎月安定した給料をもらって生きる生活が真っ当だと思っていて、自分みたいに音楽をやっている人間は恥ずかしいと思って生きていた。
「夢を持たなきゃ」とか「夢を持ってることがかっこいい」とか、そんなんじゃなく、「夢を持ってしまった」「夢をいつまでも諦められない」という生き方なだけだ。

そんなこんなで、現在はプロと言えるレベルになって、少なからず「夢や希望を与える仕事」をしているわけだけれど、相変わらず「夢を持つことは素晴らしい」とは言えない。
だけど、自分と同じように「夢を持ってしまった」「それを諦めることができない」人を応援することができたらなぁ、と思う。

 

「やりたいことを見つけなさい」ってのは、「好きな人を作りなさい」っていうのに似ていて、強制されたり、しようと思ってできるものじゃないなぁ、と思う。

好きな人に出会うことが奇跡だし、好きな人と必ず一緒になれるとも限らないし、好きという気持ちが一生続くとも限らない。
別れれば別れたで、「あの恋は素敵だったな」「でも、別れて良かったな」と自分を納得させることができて。
そんなふうに生きられることは、とても幸せだなぁ、と思う。

別れても、嫌われても、一方的に好きで追いかけ続けていたら、一歩間違えばストーカーのようなもので、やっぱり社会的に真っ当じゃないわけだ。

最近は、「夢を追いかける恥ずかしさ、後ろめたさ」というのは、主観的にも、客観的にも昔ほど無くなったのかもしれないけれど、その代わりに今度は、「夢を持てない、持ち続けられない苦しみ」が増えてきているような気がする。

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