バンドマンとサラリーマンの両立をメジャーアーティストでもしている事実

一昔前は、バンド活動するならバイト生活だったものが、最近は就職しながらライブ活動しているミュージシャンも増えてきています。

30代でも多くなってきましたし、僕にギターを習いにくる生徒もきっちり安定した職業には付きながらバンドでも成功して収入を得たいと言う20代が増えてきました。

実際、僕の周りではメジャーアーティストでもそういう現状だし、もうダブルワークというのが常識になりつつあるのかもしれません。

サラリーマンが向いてる時代

収入が安定しているというのは、とてもありがたいことです。
今って音楽は人の手で作るよりも、機械で作る割合が多いから。

僕の生徒でいうと、例えば僕より高いギターやエフェクターはもちろん、DAWソフトや高級なプラグインまで持っていたりするんです。

まだ、ライブハウスなどでの生演奏であれば演奏力は明らかに違いますが、CDにしたり、ネットで公開するなら、そりゃ良い機材を使ってたほうが得です。

まだまだ、ライブで生演奏する機会も多いですから、演奏技術は必須ではありますが、エフェクターなどもどんどん進化していますし、最近ではPV卓もiPadで操作したり、レコーディング現場でもデジタル化が進み、録ったフレーズの修正や変更は容易になっています。

最新のものでは、リアルタイムでボーカルのピッチを修正できるシステムもあるようで、これからのアイドルは生歌で活躍するようになってくるでしょう。

アーティストはとにかくお金がかかる

実際、自分も経験がありますが、ツアー中にアンプが壊れたとか、機材が壊れたとか、レコーディングに合わせて、ギターのフレットを打ち直さなきゃいけないとか、そんな突然の出費があった時にお金がないんです。

ギターのフレット交換だって、普通にやったら3万くらいはするわけで、バイト生活じゃかなり痛い出費だし、事務所やレコード会社がリペア先を紹介はしてくれても、支払いは自分持ちだったりするんですよね。

昔と違い、事務所からの給料は多くても10万が限界。
今は、事務所もレーベルも投資できる資産が少ないですから、バンドマンに経費として掛けられるお金も減っています。

そんな現状を考えると、事務所やレーベルに頼らず、金銭面も自分達で管理できたほうが都合が良かったりします。

実際に、ここ数年でバンドを法人化して活動するアーティストも増えてきました。
事務所は自分達で作り、メジャーレーベルと契約してCDを出すというような、個人と会社の契約ではなく、会社と会社と契約という形を取って活動するバンドが増えています。

そういった意味でも、会社員を経験しておくというのは、今後のために大きな役に立つでしょう。

ライブの誘いや打ち上げを断れる

「それって嬉しいものなの?」「必要なものなんじゃないの?」と感じる人もいると思いますが、時代は変わってきています。

ライブハウスだって、365日3~5組近くのバンドをブッキングするのは大変なこと。
もちろん、本当に良いと思って誘っているアーティストもいますがが、経営を成り立たせるためのノルマ代を取るだけ要因にされているバンドもけっこう多いんです。

実際、一度出演して電話番号を教えたが最後、高いノルマを課せられた勧誘地獄に苦しんでいるバンドマンを何人も見ています。
そんな時でも、サラリーマンなら平日の誘いは断りやすいし、高いノルマ代を払ってライブをする余裕もあります。

打ち上げに関しても、最近の20代はあまり出たがらないですね。
重要性を感じないからです。

そして、実際に、昔ほど重要性もないのだとも思います。
そんな時に、「明日早いんで」「就職してて」なんて言えたほうが楽です。

ファンのためにもなる

ライブハウス規模で活動するバンドが好きな人にとっては、人気や認知度のあるアーティストよりも自分の中での価値が高いわけで、本人にとっては一番の心の支え、元気をもらう存在になっています。

芸能人が結婚したり、有名なバンドが解散したりして、「ショック~!」なんて声がたくさん挙がりますが、そんな声を挙げる多くは、芸能人に会いに行ったり、バンドを生で見たことのない層です。

逆に、本当にライブに足を運ぶほど音楽が好きな人にとっては、一般には「へぇ~そうなんだ」くらいにしか言われないアーティストでも、本人にとってのショックは一般的に有名なバンドの何倍も大きいものです。

そんな、まだまだ知名度が低く、音楽で売り上げが出せていないバンドの解散、活動休止の理由で一番多いのは、金銭的な問題です。
いろんな理由で公表されますが、根本の理由が金銭的な問題であることがかなり多いです。(聞こえが悪いですから、そうは伝えません)

だったら、金銭的な問題で解散する必要がない、収入が安定しているサラリーマンのほうが、バンドを長く続けるという意味では安心です。

バンドをいつまでも長く続けてもらいたいと思っているファンにとっても、サラリーマンとバンドを両立して活動することは、メリットがあります。

バンドの休止、解散の理由

バンドの活動休止、解散の理由について、もう少し詳しく書きますね。

「音楽性の違い」
「結婚や子供ができた」

という理由で、解散やメンバーの脱退を告げる場面見たことあると思います。

ですが、音楽性が違ったり変わっても、音楽で食べていけるなら他の仕事するよりも幸せなことですし、そうそう辞めません。

あなたが今の仕事に満足していなくても、生活のため安易に仕事を辞めたりしませんよね?

結婚や子供についても同じです。
家庭を支える収入があれば、音楽を続けていくのには、何も問題はないです。

お金を理由にしたくないから、別に代わる理由を探します。
本人が自覚していないケースもありますが、深層心理はそうである場合が多いです。

大半のアーティストは、みんなファンのためになんとか続けたいと思っています。

例え、ファンが1人でも10人でも、そのファンの人生にとって大きな価値を与えられているなら、それはアーティスト冥利に尽きることです。
そして、自分自身の収入や生活が安定していれば、それが可能です。

本当に「音楽性」で解散するかどうかを正しく判断できるのは、衣食住が足りている状態でないと難しいものです。
精神的に追い詰められた状態では、なかなか自分の本当にやりたいことというのも分からないものです。

サラリーマンバンド推奨

というわけではないですが、現実として、メジャー業界が就職しているアーティストと契約をする時代になってきています。

最近までは、「給料払ってるんだから仕事やめろ」「バイトするな」といった話も聞いていましたがどんどん聞かなくなってきました。

音楽業界としても、仕事は別にしてもらわなきゃ経営が成り立たない、という状況に変わってきているのでしょう。

この先どう変化していくかを、アーティスト自身が見極めなければいけない時代ですが、すでに1曲に対する収入率の低下、無料化は加速し続けています。

サラリーマンをするしないは別として、バンド活動以外の副業をしたり、上手く客単価を上げるマネタイズの仕組みを作ったりできなければ、これからの音楽業界では長く続けていくことは不可能でしょう。

▼関連記事

スポンサーリンク

あなたにおすすめの記事