バンドはもうライブハウスでスカウトされることはない4つの理由

先日、長く業界で働いているライブハウス関係者に聞いた話。
インディーズでもメジャーでもデビューするためにライブハウスでライブをすることはとても重要な要素だった。
お客さんが少ない会場でも、事務所やレーベルの人間が観に来ていてスカウトされるというケースもあり、バンドマンにとってはオーディションの場でもあったわけです。

業界の人間が来なくなった

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長年業界で働いている方であれば、時代の流れを感じるもの。
ここ最近では、「事務所やライブハウスに足を運んでくる人間は全くいない」と言っていました。

10年くらい前であれば、ライブハウスに「最近、いいバンドいないですか?」と問い合わせがあったり、自ら「このバンドは将来性があるかもしれない」とどこかでチェックして実際にライブを観に来たりという場面がありました。

もっと昔であれば、その傾向はもっと強かったでしょう。

可能性では拾わない

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「バンドを育てる」「アーティストを育てる」という価値観が失われてしまったんでしょうね。
どうして失われたかというと、余裕がなくなったからです。金銭的に。

もう投資できないんですよね。
だから、すぐに売上を出せそうなバンドにしか目が向かなくなってしまう。

逆に育てるという価値観が保てているのはアイドル業界です。
アイドル業界ってお客さんの数が少なくても、売上が出せているんですよね。
駆け出しの状態からプラスで活動を始められる。
バンド系はマイナスの状態からプラスに変えていくのが基本ですから、ビジネス的には手がつけづらいでしょう。

音楽のわかる大人がいなくなった

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もうひとつの理由はこれです。
つまり、「可能性を見つけられる大人がいなくなった」ということです。

「どうして最近の若い子はどっかで聴いたことあるようなメロディだったり曲ばかり作ってるんだろう?」って思ったことないですか?

そのライブハウス関係者は言っていました。
「それは、音楽のわからない大人に向けての若者の戦略なんじゃないか?」と。

確かに言われてみればそうです。
ちょうど、業界である程度の決定権を持った人達が聴いてきた音楽のジャンルやメロディラインが今また世に出てきていますもんね。
「いい曲」と思われるにはオリコンシーンで生きてきた30、40代の好みそうな曲作りをするといいかもしれません。

僕も経験あるんですが、バンドのデモ曲を事務所の人に聴かせた時、「う~ん」と反応が悪かったりするんですよね。
それで改めて、ちょっとミックスして音圧を上げまくって提出したら「いいねこの曲」ってなる。
僕はバンドでの演奏用にデモを作っていますから、デモはラフに作っていたんですが、そのデモがバンドで完成された時にどうなるかの想像ができないんだなぁ、とその時感じました。

作家業界のコンペもそうです。
一昔前なら、ギターの伴奏にメロディを乗せて歌っただけのデモでも採用されましたが、今ってそのままもうCDとして出しても大丈夫なクオリティで提出しないと採用されないんですよね。

完成されたものにしか手をつけない

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これが今の音楽業界の現状です。

大きくは上に挙げたふたつの理由。
「すでに完成されたものでなければ売上が見込めない、アーティストを育てたり投資する金銭的な余裕がない」というのと、「すでに完成された状態でなければ判断できない。そんな人しか音楽業界にいない。」というふたつです。

本当にもう、音楽以外になんでもできなくちゃいけなくなりましたね。
「完成された状態」というのは、音楽だけの話じゃなくて、例えばSNSなどでの発信力があるかとか、集客力、宣伝力、営業力なんかも見られてくるわけです。

そんなひとりでもやれちゃう人にしか業界が目をつけなくなってくるわけですから、結局事務所から誘いがきてもそのままフリーでやる人も増えてきています。
どちらにせよ、その力がないとこれからの音楽業界では生きていけないので、メジャーデビューを目指している方も、フリーでもやっていけるだけのあらゆる力をつけることが絶対条件でしょう。

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