よい音楽だけ作っていれば認めてもらえる時代は終わった

確かに昔はそうでした。だけど今は違います。
僕もよい音楽を作り続けているアーティスト腐るほど知っていますが、そのほとんどが認められていません。

「この人の感性と技術なら、音楽で食えていけておかしくないのに」
「こんな素晴らしい音楽やっているんだから、売れてほしいなぁ」

なんて、バンドやシンガーソングライターがわんさかいます。

認められる大人がいなくなった

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これにはふたつの意味があります。
前回かなり反響のあった「バンドはもうライブハウスでスカウトされることはない」でも書かせていただきましたが、音楽のわかる大人がいなくなったというのがひとつの意味です。

いいか悪いかも判断できないのですから、認めようがありません。

そして、もうひとつの意味は、認めるだけの責任を持てなくなった、ということです。

音楽は先の見えない夢や冒険、道の世界ですから先行投資が必要なわけですが、その先行投資ができなくなった。
何百万というお金を最悪捨てるつもりでチャレンジできていたことができなくなった。
責任という重みを持つと、「新たな可能性」よりも「目先の実益」に目が行くのは当然です。

認めてくれる若手が消えていく

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それなりに音楽業界を生きてきているので、音楽事務所、音楽レーベル、各メディア媒体、ライターさんなどにも知り合いは多いのですが、「この人いいな」「この人だったら新しい音楽、新しい可能性を見出してくれるかな」って人ほど、会社をやめていきます。

自分達の音楽を認めてくれる人達が、音楽業界から離れていく。
だから、どんどん夢を失った大人たちで会社が構成されていきます。

これもきっと、時代のせいもあるでしょうね。
世代によって価値観が違うのは当たり前。
昔から、上司は新人社員に嫌われるものですが、「いつか偉くなって、権力持って自分が正しいと思うことをやってやる」と昔は頑張って役職が上がるまで会社に居続けたものですが、今の時代は「こんなところでやっていけない」と価値観の違いを感じるとすぐ辞めてしまいます。

ライブハウスは頑張っている

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僕がライブハウスと一番接触しているので贔屓目になっている部分もあるかもしれませんが、どんどん店長さんも若い世代に切り替わってきていて、時代を見据えた価値観になってきていると感じています。

何より、現場で音楽に触れ合っていますから、他の大人たちより音楽についても分かっています。

最近では、ライブハウスが音楽事務所やレーベル運営するところも増えてきましたね。
ただ、彼らには資金力がない。

だから、まだまだ大変な状況ではありますが、小さい規模の会社というのは個人の抱える責任感の意識は強くなります。
大きい会社って、個人の責任感、危機感があまりないんですよね。
ずっと同じ給料もらえて、ずっと給料もらい続けられる感覚に陥ってしまう。

目先のお金に困って、魂を売ってしまうケースもありますが、今こそ小規模の団体が可能性を持てる時代でもあると思います。

ファンがアーティストを広めていく

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ここのコラムでは「ファンがキュレーターとなって「売れる」時代」など度々書かせてもらっていますが、本当にそうなんですよ。

最近、自分で調べていても、これから伸びてくる人達っていうのが大体わかるようになりました。
「拡散力、宣伝力のあるファンがついているか?」ってところなんですよね。
お客さんが増えていかないアーティストって、アーティスト本人しか宣伝していないんですよね。

今って、みんなどんどん自主的に情報を探さなくなってきてます。
アーティストのHPに自主的に行く人も、アーティストのSNSアカウントを自主的に探す人もいなくなってきました。

たまたまSNSを開いて、そこにたまたま流れてきた情報が気になってクリックする。
それを自主的と呼んでいます。
Youtubeなんかでもそうですね。
関連動画をサーフィンするのが、自主的な作業です。

だから今の時代、「たまたま見られる確率」を上げていくことが重要になってきます。

メディア→リスナーが、リスナー→メディアへ

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これも「バンドはもうライブハウスでスカウトされることはない」で書きましたね。
今の音楽事務所、レーベルって「可能性」じゃなくて「完成形」のアーティストしか取らないんです。

わかりやすく言うと、昔は毎回5~10人くらいしかライブにお客さん呼んでいないバンドでも事務所から声掛けられたんです。
だけど、今は50人呼べていないと声かけない。
簡単に言うとそんな感じです。

ファン、ファン言っていますが、音楽業界にいる人達もみんな音楽のファンです。
しかも、一般リスナーよりも音楽を分かっているファンでした。
だけど、それが今は逆なんです。
音楽業界の人間のほうが音楽を知らなくて、一般リスナーのほうが音楽を分かってる。
だから、こういう流れになってくるんですね。

Youtubeで再生数を稼いでるバンドを見つけて、ツイッターでフォロワー数が多い人を見つけて、「この人達いい音楽やってるんじゃないの?」って音楽業界の人達が探してるんですよ(笑)
本来、再生数が増える前に、フォロワーが増える前に自分で見つけなければいけないのに。

それだけ、業界の人間の力がなくなってきているのですから、アーティストのことがどれだけツイートされているか?どれだけファンに宣伝されているか?も見ているはずです。

一般ファンにアーティストを宣伝する義務はないですが、一番音楽を分かっているのは音楽業界の人間ではなく、リスナーのあなたですよ。

いいねより、リツイート!
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